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地域医療における白血球(WBC)測定の意義について

患者さまの立場を尊重した親切・丁寧・慈愛ある医療

HemoCueを導入するきっかけ

当院では内科と小児科の患者さまが多く、特に小児科では熱発や腹痛を訴えて来院されます。成人患者の場合、問診や理学的所見などで炎症の箇所をある程度特定でき、本人に説明ができます。しかし、小さな子どもでは具体的な箇所が特定できず、保護者への説明に苦慮するケースも多々あります。

そのため当院では、子どもの場合は基本的に血液検査を実施し、定量的な測定結果を診察に加えています。保護者は子どもが今どのような状態か具体的な説明を聞きたいと思っており、これには具体的な数字として提示できる定量測定は不可欠であると感じます。また検査結果が迅速に分かると、それだけで保護者の安心感にもつながると感じています。

これまでは炎症マーカーとして、CRP(C反応性蛋白)の定量測定装置を使用していましたが、CRPは上昇するまでにタイムラグがあり、炎症の初期などでは数値が上がらないことがあります。そのため感染症が疑われる場合には、白血球(WBC)それも5分類まで測定したいと以前より考えていました。

しかし、血液検査の件数は病院ほど多くなく、全自動血球計数機(以下: CBC)は場所や試薬管理の問題などで導入には至らず、外注検査に頼っていました。

そのような中、HemoCue WBC DIFFアナライザ(以下: HemoCue)の紹介を受けました。

期待を超えたHemoCue

当初は「こんな小さな装置で本当に白血球の5分類まで測れるのか?」と疑心暗鬼であり、「電池で動く」こともこれに拍車をかけました。当院では超音波診断装置(エコー)や心電図、CRP測定装置など基本的には据え置き型のため、AC電源駆動が当たり前と思っていたので、驚きを超えて心配になってきました。

また白血球と5分類が測定できても、外注検査と比べ測定結果が異なるようでは診断に影響します。以前検討していた3分類のCBCは外注検査との乖離が目立ち、導入を見送った経験がありました。

そこで精度を厳しく評価するため、数日間実際の患者血液を用いて外注検査と比較してみることにしました。ある程度のデータが得られれば良いと思っていましたが、結果は意外なものでした。

基本的には白血球数がわずかに異なる程度で、症例によっては外注結果と5分類の結果が全て一致することもあり、最初の疑心暗鬼な気持ちが一掃されました。

「労力」というコスト

また、ランニングコストが抑えられたことも、HemoCueを導入したきっかけの1つです。ここでいうランニングコストは「お金」のみならず「労力」も含まれています。

当院では熱発や腹痛などの来院患者で血液検査を行うケースはそれほど多くはなく、平均して1日10名前後です。さらに、新規患者もおり、いつでも測定できる体制を整えておく必要があります。

CBCを導入する場合、常に使えるようにするため電源を入れ、洗浄液や希釈液などが切れないように、常にメンテナンスや交換の可能性を考慮しなければなりません。特に診察中に溶液の交換が必要になった場合、非常に忙しいスタッフの業務をストップすることで支障が出てしまいます。

その点、HemoCueで測定に必要なものは機器と専用消耗品だけです。消耗品は常温保存可能な個包装となっており、冷蔵庫から取り出すなどの準備が不要なこともスタッフには非常に好評です。

このような「見えないコスト」は気付きにくい分、対応が遅れてしまうことがあります。最終的には患者さまとの時間を削ることになるため、当院のように地域に根差した医院では特に取り組むべき課題であると感じています。

HemoCueを使用した症例

【症例】 (患者背景: 33歳、男性、既往歴なし)
2018年5月: 右下腹部の痛みを訴え来院、発症から1時間程度

・CRP: 0.1 mg/L未満
CRPが0.3 mg/L以下と正常範囲内だが、発症からの時間が短時間のためHemoCueも測定。

・HemoCue: 11,900 /μL(総白血球数)
9,639 /μL(好中球数)
好中球の有意な上昇を認めたため腹部エコーを実施。

結果、虫垂の腫大を認めたため急性虫垂炎と診断、近隣病院への転院を迅速依頼した症例です。

丸山医院(神奈川県藤沢市)

最後に

HemoCueを導入したことで、安心して診療できる体制がさらに盤石になりました。「クリニックでは検査ができません」、「結果が分かるのは数日後なので、またいらしてください」では患者さまに大きな負担となります。

多くの方は「地域のかかりつけ医」に親切・丁寧・慈愛ある医療と共に、病院と同等のサービスを望まれています。そのためには、やはり検査の院内化は不可欠ではないかと思われます。

大病院と同じ検査を導入することは場所やコストの問題などで不可能ですが、感染症疑いに対応できるように「エコー」、「CRP」に加えた「白血球測定器」の導入はきわめて有用と感じます。

特に、本装置であればスタッフの負担を増やすことなく白血球と5分類が測定でき、客観的な情報量が増え、より良い診療を行うことができると感じています。

当院のような地域のかかりつけ医にHemoCueがさらに広がってくれることを望みます。

*詳細については カスタマーストーリー Communicator Vol.38を参照してください。ダウンロードご希望の方は、右のお問い合わせフォームに入力お願いいたします。

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